オンライン学会聴講中に思いついたこと。Twitter でつぶやいたことを少しだけまとめます:
卒業論文等の指導法について考えていたんですけど、やっぱり、一気に全部じゃなくて、少しずつ、学生が執筆→教員がチェック、していくのがいいように思いました。
まず前提として、卒業論文等を、学生が一気に全部書く→教員が一気に確認する、だと、同じような修正箇所を何度も繰り返し教員がコメントを入れていくのは大きな負担があります。これは、学生にとっても、実作業の負担はそれほどではないかも知れませんが精神的負担が多いのではないかと推測されます。
そこで、冒頭のように「少しずつ」やっていくわけです。例えば、書き始めの 1 章(どこからでもいいが、導入章・データ手法章・結果章のいずれかが望ましい)を比較的早い時期に学生が書き上げ、それを教員が丁寧にチェックやよりよい書き方の提示を行います。最初の比較的短いひとまとまりの文章をベースとして徹底的に学生さんによい文章の書き方を示すことで、その後の各章の初稿段階でも学生さんは初稿段階で読みやすくよい文章を書くことができる可能性が高いです。
さらに、最初以外の章では、各文の記述能力の向上により、学生と教員は、より高次な文章の洗練化(議論の流れや、文章の構造)に取り掛かることができ、結果的に、よい論文を完成させることができる、ことが期待されます。
ただし、このやり方の問題は、最初の章の学生〜教員間の文章改善のやり取りが、学生にとってかなり苦痛な点です。比較的短い文章を何度も修正しないといけないからです。対策として、最初のこの部分を乗り切ることによって、他の部分の執筆・教員による確認・学生による修正のプロセスがより容易になる可能性が高いという見通しを、学生さんに与えることが考えられます。
車輪の再発明感は強いので、先人の本とかでこの方法がいいのかどうか、そのうち検証できればと思います(・)>