ひとつの USB フラッシュメモリーに、Mac の TimeMachine 用のパーティションと Windows のデータ用のパーティションを実用的に共存させることは (簡単には) 「できない」
否定的なタイトルですが。以前やろうとしてできなかったのに、表題のことを、また試そうとしてしまいました。なんでできないと考えるかを記事に書いて、同じ過ちを繰り返す確率を減らそう*1ともくろみます。同じ過ちは繰り返しませんから。
何をしようとしたか
ひとつの USB メモリーを 2 つのパーティションに分けて、1 つを Mac のバックアップ (Time Machine)、もう 1 つを Windows のデータ用 (+ Mac とのデータやり取りも) と考えました。これは多分できません。少なくとも、(1) Windows になんらかのサードパーティーなアプリケーションをインストールしない、(2) Mac のディスクユーティリティーのみを用いる、の 2 つの条件化ではできなさそうです。
できない理由
まず事実を挙げていきます。
- Mac のディスクユーティリティを用いて USB フラッシュメモリーをパーティションに分けようとするには、「GUID パーティションマップ」で「消去」 (ディスクの初期化) しないといけない。(「Apple パーティションマップ」というのも選べるのですが、それだと、なぜかパーティション分割できるようにならない、ならなかったと思います(うろ覚え)。名前からして Windows では使えそうにないですが)
- 「GUID パーティションマップ」を用いて「消去」(ディスク初期化)すると、ディスクの先頭部分に必ず 200 MB の不可視*2パーティションが作られる。
- Windows は USB フラッシュメモリーに複数のパーティションがある場合は、先頭パーティションのみしかマウントしない (見えない)。
以上を考慮すると、
- Mac のディスクユーティリティを用いて複数パーティションの USB フラッシュメモリーを作る
- このメモリーを Windows PC に挿すと、必ず「200 MB のディスク」だけが認識されるようになる
- そして、そのディスクは Windows 側から見えても Mac 側からは認識できない
- また、Windows 側のみで用いるリムーバブルディスクとしても 200 MB という容量は小さすぎて使い勝手がよくない
ということです。
なんとかできないかなあ…
そこまで時間がないのでまだ試していないのですが、以下の方法を試せば何とかなるのかも…
とはいえ、Windows 側のみで 200 MB より大きいデータを運ぶことはできても、Mac とのデータやり取りはできないんですよねえ。そもそも、GUID の先頭パーティションに余計なものを入れると、今度は Mac 側で Time Machine 用のパーティションにも悪影響を与えそうだし。
なので、あまり賢いことはできなさそうだなあ、という感じです。
おまけ: Windows で USB フラッシュメモリが 200 MB しか認識できなくなった場合
以上のように、Mac 側のディスクユーティリティで GUID パーティションを設定すると、Windows 側では USB フラッシュメモリが 200 MB しか認識できなくなります。Windows 側で、この「200 MB」のメモリをフォーマット初期化してもダメです。200 MB のディスクにしかなりません。こういう場合は、
- Mac 側のディスクユーティリティで「マスターブートレコード」・「MS-DOS (FAT32) 形式」で「消去」(ディスク初期化)
すれば「治り」ます。FAT32 だけじゃなく、直接 exFAT のような「使える」形式にできたかどうかも確認すればよいのでしょうが、今日はそこまでやる元気はありません。
IDL の多次元配列のインデックス番号
具体例として、[ 3, 5, 7 ] の三次元配列の場合 (例えば、arr = indgen( 3, 5, 7 )
)、
arr[ i1, i2, i3 ] = arr[ i ]
となる i は
i = i1 + i2 * 3 + i3 * 3 * 5.
なので、一般的には、n1 x n2 x ... x nm の形からなる m 次元の配列 ( arr = indgen( n1, n2, ..., nm )
) について
arr[ i1, i2, ..., im ] = arr[ i ]
となる i は、おそらく
i = i1 + i2 * n1 + ... + ik * nk-1 * nk-2 * ... n1 + ... + im * nm-1 * nm-2 * ... * n1
となるはず。
ちなみに、arr = indgen( n1 * n2 * ... * nm )
を、arr = reform( arr, n1, n2, ..., nm )
として一次元配列を多次元配列に変換しても、
arr[ i ] = i
となるようです。
逆変換
arr = indgen( 3, 5, 7 ) について arr[ i ] = arr[ i1, i2, i3 ] となる i1, i2, i3 を求めることを考える.
たとえば、i = 26 の場合.
i1 = 26 mod 3 = 2 x1 = 26 - 2 = 24 i2 = ( x1 / 3 ) mod 5 = ( 24 / 3 ) mod 5 = 3 x2 = x1 - 3 * 3 = 26 - 2 - 3 * 3 = 15 i3 = ( x2 / 3 / 5 ) mod 7 = 1 mod 7 = 1
一般には,
i1 = i mod n1 x1 = i - i1 i2 = ( x1 / n1 ) mod n2 x2 = x1 - i2 * n1 i3 = ( x2 / n1 / n2 ) mod n3 ... xm = xm-1 - im * nm-1 im+1 = ( xm / n1 / n2 / ... / nm ) mod nm+1
となるはず…
Windows などでの en-dash, em-dash (エンダッシュ, エムダッシュ) の出し方と使い方
Word on Windows で長い英語の文章を書く機会が今まであまりなかったので気づかなかったのですが、en-ダッシュ、em-ダッシュの出し方について。
en-dash | em-dash | comment | |
---|---|---|---|
Word on Windows | [Ctrl] + [-] | [Ctrl] + [Alt] + [-] | テンキーがある場合 |
Word# on Windows | 2013 | 2014 | テンキーがない場合: [Alt] + [x] を使用* |
Mac | [Opt] + [-] | [Shift] + [Opt] + [-] | |
LaTeX | -- (ハイフン 2 つ) | --- (ハイフン 3 つ) |
上の表の [-] はすべて「ハイフン」のキーです
* まず "2013" or "2014" を入力。その直後、[Alt] + [x] を打鍵する。
# ワードパッドでも可能なことを確認
エンダッシュの使い方
- 期間・数字の範囲 (私が一番よく使う、というよりこれしか使わない)
- 方向・敵対・反対関係を意味する場合 (The anomalous convergence–divergence patterns explain the anomalous rainfall distribution simulated over the Indian region. —Karumuri Ashok の convergence–divergence とか)
- 二つの固有名詞の区切り. 両者の重要性が等しい場合 (Eliassen–Palm flux とか)
- マイナス記号! (下記の追記の、東京農工大・大橋先生の研究室のウェブページの記事を見て思い出して追加。2021 年 2 月 11 日)
エムダッシュの使い方
- 文章の途中の挿入句 (高校受験くらいまでの英語で一番見かけたダッシュはこれかな? )
- 引用文の作者 (e.g. 上記の Ashok さんの論文からの引用のあとの Ashok さんの名前の前についてるやつとか)
参考にしたサイト
http://keisanbutsuriya.hateblo.jp/entry/2015/10/06/002915
http://www.sonydna.com/sdna/solution/pr_loc/blog/20140924.html
エヌダッシュ:範囲はまっすぐ示す | 世界標準のスペック英語
(Ashok et al. 2001, GRL) Error - Cookies Turned Off
余談
エンダッシュ・エムダッシュの、en, em は、活字体小文字の "n", "m" の横の長さ分の横棒、だったと思います。 よく日本人で " ′ " (微分を表すときに右肩につける、あれ) をダッシュという人がいるんだけど、あれは普通 (どこの普通? たぶん英語では普通) プライム、ダブルプライムって言います。普通じゃない??
追記 (2021 年 2 月 11 日)
東京農工大の大橋先生の研究室のホームページにこのようなまとめがありました。私が上述している方法と少し違うので、今度 Windows の MicrsoftOffice のソフトに触れる機会があれば試してみたいと思います。
あと、上記のホームページにあるように、「マイナス」は本来 en ダッシュ (エンダッシュ) で書くべきなんですよね…。誤解がなければハイフンでもいいのでしょうけど、やはり見た目のカッコよさが違います。論文を出版する際のテクニカルエディティングでも、マイナスについては、ちゃんとハイフンをエンダッシュに置き換えてくれています。